英語力を求める求人の増加と英語力の低下のジレンマ  英語力を求める求人の増加と英語力の低下のジレンマ - 英会話と転職

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 これまで一部の外資系企業だけに必要だと考えられてきた「英語力」が、日本企業においてすら急激に必要な能力となってきています。ユニクロや楽天が発表した「社内の英語公用語化」がその典型的な出来事です。ユニクロでは、日本のオフィスにおける会議であっても、日本語をしゃべらない人が1人でも参加している場合、全員が英語で話す必要があります。楽天の場合は、苦戦するグローバル市場への進出を推し進めるために、日本人しかいない会議でも英語で話すという、ドラスティックな英語化を戦略的に進めようとしています。

 本来英語が苦手な日本人ですが、うかうかとはしていられい状況になってきました。英語に対する日本人の姿勢もようやく本気モードになり、英語力も全体的に底上げされているのでは?と考えがちです。ところが、日本人の英語への苦手意識は相当根強いようで、押し寄せるグローバル化の流れに英語力はむしろ逆行しているという調査結果がでています

 産業能率大学が行った「ビジネスパーソンのグローバル意識調査」では、「不足していると思う能力・知識」を企業の正社員に聞いています。その結果、なんと9割近い89.3%の回答者が「語学力」が不足していると答えたのです。2番目に多かったのは「異文化コミュニケーションの能力」で52.5%の回答があり、「ビジネススキル」47%、「マネジメントスキル」39.5%などの一般的な回答をはるかに上回っています。日本人の英語への苦手意識が浮き彫りになっています。

 人材紹介会社のリクルート・エージェントが行った「第20回 転職世論調査 転職実現者3209人に聞きました」でも同様の調査結果が出ています。「転職活動時のあなたの英語力のレベルを教えてください」の質問に対し、特に40歳以下の若い人の半数以上が「(英語の能力が)まったくない」と答えています。

 それでは英語の苦手意識克服のために、日本のビジネスマンは何か対策を講じているのでしょうか。英会話学校、ポッドキャスト、映画、英字新聞など、世の中には英語の学習教材があふれかえっています。リクルート・エージェントが実施した「英語に関する調査」によると、このような状況であるにも関らず、「ビジネス英語対策をしていない」と82.8%の人が回答しています。別の質問で「英語ニーズが高まっていると感じる」と回答した人でさえ、77.3%が何も英語対策は何もしていないと答えています。さらに、「第20回 転職世論調査 転職実現者3209人に聞きました」における「転職後に英語力を上げるために、何かを始められましたか?」の質問に対しても、40.5%の人が「始める予定はない」と答えています。英語は苦手だが英語は必要であると認識している人でも、実際に対策を講じようと行動にでるは少数派なのです。

 とはいえ、英語を必須条件とする求人はここ最近急増しているのが実情です。「英語に関する調査」では、国内最大の人材紹介会社リクルート・エージェントに集まった求人のうち、「ビジネス初級レベル」以上が応募の条件となっている求人数の割合は、2010年7月時点で20%を超えており、前年同月と比べて2.37倍も増えているそうです。一方で、「ビジネス初級レベル」の英語力を持つ転職希望者の割合は、9.1%しかいないという結果が出ています。英語力を必要とする求人が5分の1の割合で存在するのに対し、英語力を持つ転職者の割合はその半分にも満たない10分の1以下であるということになります

 それでは転職活動における現場では、英語力が具体的にどのように影響してくるのでしょうか。「第20回 転職世論調査 転職実現者3209人に聞きました」では、「英語力が足りなくて応募できなかった求人がありましたか?」の質問に対し、特にマネージャークラスの年齢層となる36~40歳において、42.2%が「(英語力が足りなくて応募できなかった求人が)あった」と回答しています

 また、外資系に強い人材紹介会社JACへのインタビュー記事によると、「中には十分な技術スペックを持つ人材であるにもかかわらず、希望する企業への転職を果たせないケースもあった。そしてその大半は、英語スキル不足が原因だった」という事実が書かれています。転職エージェントにも、転職者本人にも告げられず、急に英語で面接が行われるケースも発生しており、面接途中から英語面接に切り替わるような企業もあるようです。「そこでパニックに陥ってしまうと、もうNGなのです」とJACのエージェントは語っています。

 英語に対して自意識過剰になりがちな日本人にとって、突然の英語面接は悪夢のような出来事です。面接だけでなく、仕事上においても突然の英会話を求められる危険性が高くなってきています。そのため、英会話学校に通うなどして常日頃から英語に慣れておくなど、英語力向上の対策を実際に講じるしか他に避ける道はなさそうです。


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(更新日: 2011年08月23日)




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