30歳の平均的年収は650万円?  30歳の平均的年収は650万円? - 年収相場と年収ランク

 30歳時点で年収650万円プラスマイナス100万円が平均的で「普通のサラリーマン年収エリア」と定義しているのは、現役社員200人にインタビューをして企業の内情を調査した渡邉正裕著の『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』です。上場企業を中心とした一流企業における30歳時点での年収なので、中小企業などを合わせた日本全体を考えると高めの水準ではあります。

 この本では、30歳で年収950万円(手取りで700万円)を超えてくるあたりから、普通と違うレベルと言えるとしています。30歳で年収950万円を超えるサラリーマンはどこにいるのか?そんなに沢山いるものなのか?と、多くの業界に携わる人は思われるはずです。でも、著者によると「高参入障壁エリア」と位置づける理不尽な大規制業種「放送」「出版」「新聞」では、実際にこの収入レベルだそうです。これらの業界は規制でがっちり守られており、例えばテレビ局(地上波放送)の場合、免許取得や電波中継塔の建設などから新規参入は事実上不可能になっています。そのテレビ系の年収は2年目で1000万円、30歳前後で1300万円を超えます。新聞社では3年目で750万円、30歳では1000万円を超えるそうです。また、著者がネットに掲載している記事では、27歳で年収1200万円という講談社の高年収の実態を明かしており、ネット上では話題になったそうです。この記事には実際の給与明細ものっています(記事:27才1,200万円 国民の働く意欲削ぐ講談社の異常賃金)。

 著者は雑誌「東洋経済」2007年4月28号の特集対談「就職してはいけない会社」で、「講談社やTBSで39歳ぐらいだと、大体デスクとかで1800万円ぐらいもらっている。その人たちはその3分の1に給料を落としても雇い手が無いんじゃないかな。」とスキルや転職力の低さに関してもコメントしています。いまだに残る根強い規制が、年収市場においても給料と実力の不均衡を生んでいるようです。これらの業界の高賃金に対し、「国際競争にも勝ち抜き、時にはリストラをして厳しい市場でがんばっているソニーや松下の社員が、彼らの半分以下の給料なのはおかしい」と著者は指摘しています。

 さらに、都銀では、三菱東京UFJ銀行を例に取ると平均年収が742万円となっていますが(2006年3月度)、これは一般職の女性社員が低給与に抑えられているからで、30歳半ばまでに全員が1000万円を超え、38歳で推定1200万円から1300万円になるそうです。以前は30歳で1000万円を超えていたそうですが、現在は若者に限って年収アップが抑えられているようです。また、商社では、三井物産は30歳の半ばまでに全員が1300万円を超えているそうで、これも平均年収は41歳で1300万円となっていますが、一般職の女性社員の給与が低いために平均が押し下げられているそうです。高給取りで有名な外資銀行では、ゴールドマンサックスに関しては30歳で3000万円から4000万円が平均で、30代で年収1億を超えるクラスも多いそうです。コンサルティング会社に関しては、マッキンゼーやボストンコンサルティングなどの一流企業では、30歳でマネージャークラスであれば年収1400万円程度で、シニアマネージャーになっていれば年収2000万円近くだそうです。IT系のコンサルティング会社では、アクセンチュアやIBCSは6年目でマネージャーになっていれば1000万円程度だそうで、これらの企業の年収はあくまで実力次第と言えそうです。

 一方、日本を代表するメーカーはというと、最高年収水準のキャノンとソニーでは、30歳で平均年収750万円前後ぐらいで、富士通やIBMなどは年収700万円強程度だそうです。さらに、インフラ系(JR、ANA、JAL)や日立、三菱重工、キリンビールなどは30歳年収が650万円レベルで、トヨタや日産、NEC、シャープ、三洋電機などの終身雇用系は30歳ではまだ安めで年収600万円程度だそうです。比較的年収の低い流通系でも伊勢丹やイオンなどは年収600万円レベルだそうです。


関連記事
  30歳のモデル年収(企業別)
  リクルート エージェント 体験レポート

関連リンク
  渡邉正裕著『若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか』

(更新日: 2007年06月17日)







トラックバックURL: