転職に有利な資格  転職に有利な資格 - 肩書きと転職


 20代のころは資格に意欲的に取り組んでいました。履歴書に取得した資格を加えていくことが楽しみだったからです。でも、2回の就職活動を終えてみて感じた疑問は、履歴書からすべての資格を除外したとしても、採用結果にあまり違いが無かったのではないかということです。TOEICで900点以上を取ったこと(「TOEIC900点は必要?」参照)は、確かに目に見える効果がありました。しかし、それ以外の資格に関しては、直接の効果を感じなかったのです。資格は実務経験とは違って説得力が無いのでしょうか。

 一方、世間の傾向を見てみると、資格の人気は衰えるどころか、多くの資格が受験者を増やしています。本当に資格に意味がないのであれば、ここまで人気が高まることはありません。資格は直接的な効果を感じられなくても、相手に説得力と安心感を与えているとも考えられます。履歴書や面接ではいくらでもうそをつくことができますが、資格はある意味正々堂々としています。例えば、「英語ができます」といってもどの程度か分かりませんが、英検やTOEICのスコアでそのレベルが明確に分かります。また、資格に取り組んでいるときは前向きな姿勢になりがちで、そのような積極的な雰囲気が相手に好印象を与えるのかもしれません。

 それでは、転職に効果があり自信を持っても良い資格は何でしょうか。企業や業種によってニーズが様々なので、資格を客観的に評価したりランク付けすることは不可能に近いことです。それでも、資格の価値を相対的に計るために、まずは資格取得者に対する企業からの「祝金・奨励金」や「毎月手当額」の多さを見てみるのがよいと思われます。企業がどれだけ資格取得社員に対して身を削るかどうかを見ることで、その資格の市場価値や企業にあたえるインパクトが自然と分かります。『就職・転職のための最強の資格(2004年度版)』では、資格援助を実施していると答えた125社のデータを対象に、「祝金・奨励金」「毎月手当額」のデータをのせています。

『就職・転職のための最強の資格(2004年度版)』より抜粋
※祝金(資格取得時に企業が与える奨励金)の平均が高い資格順にならべています。
資格名祝金平均
(円)
祝金最高
(円)
祝金最低
(円)
毎月手当額
平均(円)
博士号取得 140,000500,00010,000 -
技術士 103,000 - 20,00022,000
公認会計士 98,000500,000 5,000 -
不動産鑑定士 91,000300,000 5,000 -
弁護士 89,000300,00020,000 -
中小企業診断士 67,000300,000 5,000 7,400
税理士 66,000300,000 3,000 6,300
システムアナリスト 66,000100,00030,000 -
システム監査技術者 58,000150,00010,00013,900
1級建築士 53,000200,000 5,00019,400
英検1級 37,000100,000 5,000 -
ネットワークスペシャリスト 37,000 55,000 5,000 -
データベーススペシャリスト 34,000 55,000 5,000 -
英検準1級 31,000 70,000 5,000 -
ソフトウエア開発技術者 27,000100,000 5,000 9,200
簿記1級 21,000 50,000 5,000 3,200
ワープロ技能検定 16,000 35,000 3,000 -
基本情報技術者 14,000 35,000 3,000 4,500
英検2級 14,000 35,000 3,000 -
初級システムアドミニストレーター 12,000 25,000 5,000 -
簿記2級 9,000 25,000 3,000 -


 また、リクルート ビーイングの「転職に勝てる資格30」という記事では、20歳から40歳代の転職者200人のアンケート結果から、転職に役立ったと感じた資格をランキングしています。

1 簿記検定
2 TOEIC
3 英検
4 マイクロソフトオフィススペシャリスト
5 情報処理技術者
6 医療事務関連資格
7 日本漢字能力検定
8 フィナンシャル・プランナー
9 宅地建物取引主任者
10 ホームペルパー
11 行政書士
12 社会保険労務士
13 P検(パソコン検定試験)
14 インターネット検定
15 カラーコーディネーター検定

 ただ、このランキングは、取得者の多い資格が上位にきているようにも見えます。逆に、同じ記事で実施された「後で持っていればよかったと思った資格」のアンケートでは、TOEICがトップだそうです。TOEICのスコアが高い人のほうが自分より有利に転職をすすめていたと45.5%の転職者が感じたようです。

 また、外資系に限って言うと、有利な資格の傾向はだいぶ異なります。例えば、IT系の外資系企業に関しては、CPA、PMP、SAP、オラクルマスター、シスコ技術者認定などの資格は転職にも効果があるようです。これらの共通点は、国際的に有名な資格で、英文履歴書に書いても外国人の上司でも分かる資格です。例えばオラクルマスターを日本語で受けていても、国際自動車免許証と同じように世界のどこへ行っても通じます。一方、IT系資格で最も著名な情報処理技術者試験系は、英文履歴書に書くだけ無駄な資格で、外資系企業にはあまり効果のない資格です。逆に、これまで人材紹介会社で聞いた情報などから判断すると、外資系転職に最も効果的と思われる資格は、米国公認会計士(CPA)です。最近どの企業でも必要とされている国際会計の知識や幅広い経営関連の知識を証明することができ、さらに英語を実務レベルで使えることの証明にもなるため、TOEICなどの英語検定よりも英語力の証明にもなると言われています。

 さらに資格のことを良く知るためには、『価値ある資格厳選200 2006-2007年』がおすすめです。一つ一つの資格ごとに、近年の人気トレンド、直近の合格率、合格までの平均期間、受験資格、独立可能性(5段階)、就職実用度(5段階)、受験の概要からスケジュールなどの詳細情報が豊富にのせられています。特に「就職実用度」は転職に役立つ資格かどうかの判断に役立つ指標です。有名な資格からいくつか抜粋し、「就職実用度」を以下に一覧しています。

資格名就職実用度(5段階)
弁理士★★★★★
公認会計士★★★★★
税理士★★★★★
中小企業診断士★★★★★
CPA(米国公認会計士)★★★★★
プロフェッショナル・エンジニア★★★★★
証券アナリスト★★★★★
技術士★★★★★
ファイナンシャル・プランナー★★★★
MBA(経営管理学博士)★★★★
簿記検定★★★★
情報処理技術者★★★★
オラクルマスター★★★★
シスコ技術者認定★★★★
ITコーディネータ★★★
英検★★★
TOEIC★★★
マイクロソフト オフィス スペシャリスト★★
TOEFL


 なお、『価値ある資格厳選200 2006-2007年』のデータによる、受験者数が多い人気資格は以下です。

1.TOEIC(1,433,000人)
2.漢字能力検定 準2級(402,177)
3.実用英語技能検定 2級(305,411)
4.マイクロソフト オフィス スペシャリスト(279,700人)
5.漢字能力検定 2級(265,446人)
6.日商簿記検定 3級(244,006人)
7.宅地建物取引主任者(181,880人)
8.日商簿記検定 2級(146,372人)
9.基本情報技術者(141,566人)
10.初級システムアドミニストレーター(127,507人)


 また、『人生を変える最強の資格230 2008年版』は、どの資格をとってよいか迷っている人に最適な本です。キャリアプランに沿った資格を選べぶための解説と自己分析シートがついていたり、資格取得者の具体的な事例が10例のっていたり、資格の様々な角度からのランキングが充実していたりします。それぞれの資格の解説もとても見やすくレイアウトされており、推定年収や難易度、取得期間、コスト、受験料、関連資格、その他資格のデータが豊富です。有名な資格からいくつか抜粋し、「推定収入」を以下に一覧しています。

資格名推定収入
司法試験 年収500万円~1億円
弁理士 年収1000万円~1億円
公認会計士 年収500万円~3000万円
税理士 年収500万円~5000万円
CPA(米国公認会計士) 年収400万円~2500万円
MBA(経営管理学博士) 年収900万~2400万円
中小企業診断士 年収500万円~1500万円
CFP(ファイナンシャルプランナー)年収500万円~1200万円
プロジェクトマネージャ(情報処理)年収800万円~1000万円
通訳案内士 年収300万円~600万円
CAD利用技術者試験 年収300万円~600万円
臨床心理士 年収300万円~800万円
社会福祉士 年収400万円~1000万円
ケアマネジャー 年収250万円~600万円
保育士 年収250万円~500万円
簿記検定 時給1000円~
ソフトウエア開発技術者 資格手当て毎月1万円
基本情報処理技術者 資格手当て毎月5000円
オラクルマスター 資格手当て毎月2万円
シスコ技術者認定 資格手当て毎月1万円
DTPエキスパート 時給1600円~2000円


 さらに、『人生を変える最強の資格230 2008年版』から、資格のプロ達が評価した「資格の就職役立ち度ランキング」で100点満点中80点以上を取得した資格は以下です。

1.司法試験(98点)
2.弁理士(88点)
2.アクチュアリー(88点)
2.公認会計士(88点)
5.司法書士(87点)
6.税理士(83点)
6.技術士(83点)
8.PE(プロフェッショナル・エンジニア)(80点)
8.米国公認会計士(CPA)(80点)
8.臨床検査技師(80点)
8.環境計量士(80点)
8.システム監査技術者(80点)


関連リンク
  U.S.エデュケーション: CPA(米国公認会計士)など米国資格取得のスクール。
  資格と仕事.net: 資格からの切り口からスクールを探すサイト。
  ヒューマンアカデミー: 資格取得のスクール、通信講座。
  プロ・ティ: 女性向けの資格取得スクール検索サイト。
  通信講座.net: ケイコとマナブ.netの通信講座専門のサイト。
  エルスクール: マイクロソフトやリナックスなどのIT資格講座をeラーニングで受講。

(更新日: 2007年01月01日)




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