第二新卒者のよくある勘違い - 肩書きと転職
一度ビジネスの世界を経験している第二新卒者は転職市場で人気が高くなっており、教育費などのコストを削るためにも第二新卒のみ採用する企業もあるようです。若い現場レベルの優秀な労働者が足りなくなっているのも人気の原因のようです。確かに、毎年会社に入ってくる新卒者を見ていると、みんな何か浮いていてぎこちなく、よく言えば新鮮な感じがします。2年目になってくると、人によっては5年目ぐらいに見えたりと馴染んでくるようです。それだけ、社会人1年目なのか、そうでないのかは決定的に違うのだと思います。特に営業などお客さんのところに出る職種の場合は、1年目と2年目以降は大きく違ってきます。1年目の新卒者は企業にとってコストなのかもしれません。一方、第二新卒者自身は、真剣に悩んだ末やめることを決断したとしても、「石の上にも3年と言われるし・・・」と、3年以内にやめたような忍耐力の無い転職者が受け入れられるのかと半信半疑で転職活動している人が多いようです。
人材紹介会社のリクルート エージェントが出版している『25歳 101人の転職』には、近年急激にニーズの高まりつつある第二新卒者にフォーカスして、第二新卒に関わる様々な問題点を、実際のコンサルティングを通した具体例を交えて解説しています(参考:リクルート エージェント 体験レポート)。この本の中から、第二新卒者に限らず初めての転職者が陥ってしまう「よくある勘違い」のテーマをピックアップしてみます。
1.将来の目標や興味がわからないから転職活動も始められない
今の仕事に満足できないと感じていても、自分に何が合っているのか、どんな仕事が自分をやる気にさせるのかが分からない場合があります。『25歳 101人の転職』では「とりあえず転職を始めれば見えてくることもある。」と書かれていますが、確かに「転職活動」を「転職」とは別物と考えて、実際には「転職」せずに、自分に合った仕事の発見のために「転職活動」を続けるのも一つの方法だと思います。
この本の最後に「数字で見る転職」という参考データがのっていますが、「Q2.現在の会社は第一希望の会社ですか」の結果は、「最初から第一希望」が23.6%、「後から第一希望になった」が53.8%、「第一希望ではなかった」が22.6%となっています。転職をやっているうちに第一希望となる会社が見つかっているのが分かります。ちなみに、他のデータの結果を見ると、転職活動の応募社数は「6社から10社」が一番多く全体の30%以上で、だいたい3社から20社ぐらいへの応募が通常のパターンのようです。
2.3年待つほうが有利なので3年経つまで我慢する
私も3年間(少なくとも2年以上)はどんな分野でも続けたほうがよいと思いますが、ほんとうに間違った選択と思うのであれば、早めに対処したほうが将来のためによいかもしれません。ただし、「3年未満のニーズは高いが、1年未満は門戸を閉じる傾向が見られる」らしいので、最低1年は続けるのは最低条件のようです。
3.留学やワーキングホリデーに行くと英語を生かした仕事ができる
「海外にいた時間は、ビジネスの世界ではブランク期間とみなされることのほうが多く、あまりプラスに作用しません。」と、『25歳 101人の転職』では言い切っています。会社をやめて留学しようと考えている人にとっては厳しい意見です。この本では、「企業が求めているのは、ビジネスの中で英語を使った経験であって、発音がネイティブに近くても、日常会話ができても、大きなアドバンテージにはなりにくい。」とも指摘しています。「海外経験を生かした仕事」を志望動機にする人が多く、面接官にとっては耳にタコができるぐらい平凡な応募動機に聞こえてしまうようです。「自分が外国で外国人とビジネス上の会話をしているイメージだけ」が先行してしまい、その会話の内容についてはまったく考えていない転職者の例がのっていましたが、イメージが先行してしまう転職者の気持ちもよく分かります。
4.技術を身につけてスペシャリストを目指したい
最近特にスペシャリストの時代という風潮があるため、「スペシャリストを目指したい」というのを志望動機にする転職者も多いようです。これも第二新卒者が面接でよく陥る誤りの一つで、面接官につっこまれる対象になってしまうようです。スペシャリストといっても、古い技術や知識しか知らない場合は大量解雇の対象になるし、技術は特に枯れるのが早いので安全とは言い切れません。具体的にどのような技術をなぜ伸ばしたいかを説明できる必要があります。また、営業をやめてスペシャリスト(技術者や専門家の類)を目指したいという人も多いようですが、営業は世界で通用する技術であり、起業したい場合にも経営者になる場合にも必須の知識です。最も将来のためになる経験といえるので、「営業をやっても何も身につかないからスペシャリストを目指したい」という理由は通じません。営業をやめたい本当の動機をしっかり考える必要があるようです。
5.学生時代のことを中心にアピールすべきか
第二新卒者は新卒と同じような扱いだし、社会人より学生時代のほうが経験年数が長いので、学生時代における経験をアピールしようと考える場合が多いそうです。でも、あくまで第二新卒が新卒と違うのは、一年でもビジネスの経験があるということです。特に営業経験のある人や、チームをまとめた経験のある人は人気が高いはずです。また、社会人教育を受けていることも、新卒やフリーターと違うところです。まずは、やめることになった理由を納得がいくまで掘り下げ、ビジネスでの経験のアピールと、応募企業に対する意欲を語ることができれば間違いが無いようです。
6.転職活動をする時間を作るためにまず会社をやめる
『25歳 101人の転職』では、「会社をやめてから転職活動をする」ことは問題が無いと書いていますが、私は会社をやめてしまうと不利になると思っています。このテーマについては、「第二新卒はリクナビネクスト?」の記事で詳しく書きましたので参考にしてください。
7.転職エージェントは相手にしてくれない
実際は、『25歳 101人の転職』の著者である人材紹介会社(転職エージェント)のリクルート エージェント自体、第二新卒専門のセクションを設けているほど、第二新卒者は主要なターゲットのようです。でも、第二新卒者の多くはまずは求人の検索から始め、求人案件がたくさんヒットしすぎて何をどう選んでよいか分からない状態に陥ってしまいます。そこで、転職エージェントに相談しようかと考えても、第二新卒の自分は相手にしてくれないのではと考える場合が多いようです。このテーマについては、「第二新卒はリクナビネクスト?」の記事で詳しく書きましたので参考にしてください。
『25歳 101人の転職』
第二新卒はリクナビネクスト?
リクルート エージェント 体験レポート
(更新日: 2007年05月27日)
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