出世できる大学ランキング  出世できる大学ランキング - 肩書きと転職


 就職する前はよく学閥について聞いたものですが、実際に就職してみると出身校によって評価が左右される様子はありませんでした。私が就職したのがIT系の業界だったからかもしれません。都銀の役員は多くが東大出身で、その他には京大、慶応、一橋ぐらいしか役員になれないそうです。また、NTTや日立、NEC、JAL、JR、東京電力、東京ガスなど多くの大企業も東大の役員がほとんどで、学閥はいまだに強いようです。商社は学閥があまりないらしいですが、それ以外の伝統的な大企業では、東大、京大、慶応、早稲田以外の出身者にとって、役員までの出世は難しいのが現実のようです。一方、それ以外の民間企業や外資系企業に関していえば、学閥はほとんど無く、学歴も実力以上に評価されることはありません。でも、どの大学の出身者が出世する素質を持っているのかという視点から見て、出世できる大学ランキングは興味深いテーマです。

 週刊ダイヤモンドの2006年9月23日号の特集記事『出世できる大学』では、上場企業の代表取締役と出身大学との相関関係を調査しています。相変わらず東大が代表取締役を輩出する大学としてはダントツのトップですが、その傾向には大きな変化が生じてきているようです。1986年のデータと比べると東大出身の代表取締役が1181人から455人と726人も減っており、人数は約3分の1になっています。しかも公務員系から民間企業に勤める東大生が増えているのに減少しているようです。出世力の低下傾向は東大のみならず、京大、一橋大、東工大、神戸大など名門国立大学に共通して言える現象で、逆に、慶応、早稲田、日大、中央、同志社などの私立大学が大きく社長輩出人数を増やしています

 この記事では、ただ代表取締役の人数の多さでランク付けしているのではなく、代表取締役が在籍した頃の学生数で割ることで、在籍人数の多い大学に有利にならないように公正に計算しようと試みています。例えば、学生数の圧倒的に多い日本大学が175人と5番目に多いのですが、在籍人数で割った出世力指数だと0.33で64位となります。

週間ダイヤモンド「大学出世ランキング」より50位まで
※雑誌には117位の大学までのっています。また1986年度人数と平均年齢ものっています。
ランク大学名出世力指数代表取締役
人数
1986年からの
人数増減
1東京大学 3.89455▲726
2一橋大学 3.69108▲114
3慶應義塾大学 2.72661286
4京都大学 2.43233▲209
5小樽商科大学 2.2321 ▲7
6大阪大学 1.5811024
7東京工業大学 1.5344 ▲55
8九州大学 1.3281 ▲24
9滋賀大学 1.3116 2
10早稲田大学 1.28427116
11神戸商科大学 1.2716 ▲10
12神戸大学 1.2578 ▲45
13東京水産大学 1.1710 ▲1
14名古屋工業大学 1.1522 ▲8
15名古屋大学 1.1054 ▲34
16東北大学 1.0081 ▲38
17北海道大学 0.9777 23
18芝浦工業大学 0.9523 21
19横浜国立大学 0.9433 ▲12
20甲南大学 0.8848 36
21大阪府立大学 0.8629 15
21成蹊大学 0.8639 33
23中央大学 0.85162105
24成城大学 0.7923 19
25横浜市立大学 0.7718 12
26武蔵大学 0.7614 12
26大阪市立大学 0.7629 ▲39
28同志社大学 0.7312673
28大阪外国語大学 0.7310 2
30国際基督教大学 0.718 8
31九州工業大学 0.708 3
32東京外国語大学 0.6913 6
33関西学院大学 0.6886 39
34東京農工大学 0.6713 8
35東京電機大学 0.6623 18
35松山大学 0.6613 5
35青山学院大学 0.6655 47
38立教大学 0.6265 43
38学習院大学 0.6231 16
40富山大学 0.6118 4
40武蔵工業大学 0.6128 23
42静岡大学 0.5826 7
43新潟大学 0.5616 9
44和歌山大学 0.538 ▲11
44金沢大学 0.5322 3
46関西大学 0.5282 60
47香川大学 0.488 ▲11
48明治大学 0.4711561
48室蘭工業大学 0.475 2
50上智大学 0.4536 34
50千葉工業大学 0.4512 11


 さらにこの記事では、各都道府県の代表取締役の出現率に関しても調査しています。結果は、東京都、神奈川県が1位、2位と順当で、3、4、5、7、8位に関西圏が入っており、関西人の出世における強さを感じさせます。関東では千葉が23位、埼玉が28位となっています。傾向として東北が低めのランクとなっていますが、記事ではこの原因を地元の大学の少なさと関連付けています。

週間ダイヤモンド「出世都道府県ランキング」より
※雑誌には代表取締役数、平均年齢、出現率、大学志願者率順位も併記されています。
1東京都 16岐阜県 33宮城県
2神奈川県16岡山県 33熊本県
3奈良県 19富山県 35北海道
4京都府 19福岡県 36鹿児島県
5兵庫県 19静岡県 36長崎県
6愛知県 22和歌山県36群馬県
7三重県 23大分県 36栃木県
8大阪府 23島根県 40宮崎県
8山梨県 23千葉県 41茨城県
10滋賀県 23鳥取県 42福島県
11香川県 23山口県 42山形県
12福井県 28埼玉県 44沖縄県
12広島県 28佐賀県 45岩手県
14石川県 30新潟県 46青森県
14長野県 31徳島県 46秋田県
16愛媛県 31高知県  


 さらに、この記事では入試で数学を選択するかしないかで年収が変わってくる事実についても調査しています。ある有名私大の経済学部生の平均年収に関して言うと、数学未選択者が880万円、数学受験者が931万円と大きな開きがあるそうです。1983年~1999年と比較的最近の卒業生を比べても、数学未経験者が641万円、数学受験者が748万円とさらに大きな開きを示しているようです。また、転職でも数学経験者が力を発揮するようです。数学受験者が「転職で収入が上がったか変わらなかった」割合は73.79%と高いのに対し、数学未選択者が「転職で収入が上がったか変わらなかった」割合は65.03%と、転職市場でも数学経験者が評価されているのがわかります。数学ではあいまいな説明でのごまかしが効かず、つじつまの合った式で解を出さなくてはいけないので、論理的な知的体力が身につく傾向にあるからでしょうか。

(更新日: 2007年06月02日)




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