男女間でこんなに違う転職の意味 - データに見る転職の実際
アイデムが2007年8月に発表した、「若年者の転職に関する意識と実態(PDF)」の調査では、転職における女性と男性の考え方の差が明確に出るアンケートが実施されていました。この調査の中から5つの項目について、男女間で転職時にどのような習性の差が出るかを見ていきます。
1.女性は転職先が決まる前に辞めがちだが、次が決まるのも早い
「転職先の決定と求職期間」のアンケートでは、会社を辞める前に転職先が決まってた人の率は、20代男性:55.9%、30代男性:52.1%といずれも5割越えなのに対し、20代女性:43.8%、30代女性:41.7%といずれも5割を下回っています。それでは、女性は仕事が決まりにくいから辞めざるを得ないのかというと、そうでもなさそうで、辞めてからの求職期間を見ると、女性の方が男性より比較的早めに決まっていることが分かります。3ヶ月以内に次の転職が決まる人の率が、20代男性:58.4%、30代男性:51.6%といずれも6割を下回る一方、20代女性:66.1%、30代女性:60.2%といずれも6割を超えています。このことからも、女性は転職先が見つかる前に辞めてしまいがちであるが、次の就職先を見つけるのも早いということが言えます。
2.女性はピンポイントで1社しか受けない
転職活動において複数社を同時に受けることは、他社と比較したり、面接慣れしたり、給与の比較交渉したりすることができ、様々なメリットがあると思います。でも「転職活動における応募社数と内定社数」のアンケートでは、女性はピンポイントで1社のみ受ける人が45.8%と高く、男性の34.3%と比べてかなり差があることが分かります。女性の方が思い込みが強いからかもしれないのですが、結果としては悪くなさそうです。「転職活動全般の満足度」のアンケートによると、1社しか受けてない人の方が転職活動に対する満足度が高いという結果が出ています。このことからも、複数社を同時に受けると大変な転職活動になる事がわかります。ただし、転職後の満足度に関しては分かりません。複数社を比べて入社したほうが1社しか受けない場合に比べて、後々満足度が高くなるのかもしれません。
3.男性は「仕事内容」に満足、女性は「人間関係」に満足
「現在の勤務先の満足点」のアンケートでは、男女間の満足する点の差が明確に出ています。女性が男性より比較的満足度の高い項目を挙げると、「職場の人間関係がよい」「有給休暇が取得しやすい」「勤務先の立地が良い」「残業が少ない」「福利厚生が良い」などです。これらは、仕事の内容とは関係なく、どちらかというと職場環境に関する項目で、女性はより現実的に働きやすさを重視するようです。
一方で男性が女性に比べて比較的満足度の高い項目は「希望する仕事ができる」「スキルアップ、キャリアアップができる」という仕事内容に関連した項目になっています。アンケート対象の20代、30代の男性は、職場の働きやすさより、将来のキャリアことを重視しているようです。一方で男性は、「特に満足しているところはない」という回答の確率が、圧倒的に女性より高いのも特徴です。残念ながら、男性はなかなか現状に満足することができないようです。
4.男性は「仕事内容」に不満、女性は「人間関係」に不満、男女共に「給与」に不満
一方で、職場の不満なことについて調査した「現在の勤務先の不満点」のアンケートでも、同じように男女間の差が明確に出ています。女性が男性より比較的不満に思っているのが、「有給休暇が取得しにくい」「職場の人間関係が良くない」「意見や提案が言いにくい」などの項目です。女性が職場の環境や雰囲気を重視していることが分かります。
男性が女性より比較的不満に感じていることは、「残業が多い」「仕事にやりがいを感じない」「希望する仕事ができない」など、仕事内容にダイレクトに関わる項目が多いです。満足度の調査に関しては「特に満足しているところはない」と回答した男性ですが、不満に関しては色々あるようです。
また、「給与が良くない」という答えが男女共に調査の1位となっており、2位の「残業が多い」を2倍程度引き離してトップになっています。また、どれだけ給与がアップすれば満足するのかという調査でも、女性と男性で差が出ているようです。「ビジネスパーソンの3割超があと200万円足りない」の記事によると、男性は「100万円から200万円未満」の年収アップ希望が多かったのに対し、「100万円未満」の年収アップを要望する女性の割合は48.8%に達した(男性で20.2%)そうです。記事では、「女性の場合、男性より小額の処遇条件の改善によって満足度の向上が期待できる」と一般的に考えられているとコメントしています。
5.女性は5歳分あせっている
「今後転職する場合の上限年齢」に対するアンケートでは、女性が男性より5歳分あせっていることが分かりました。これはあくまで転職者自身が感じる年齢制限なのですが、最も答えが多かったのが、20代男性:35歳、30代男性:40歳だったのに対し、20代女性:30歳、30代女性:35歳と、ちょうど5歳ずつ若く女性の方が男性より年齢制限を感じています。このデータで面白いのは、年代が上がるごとに感じる年齢制限が上がっていることです。40代の人に調査したらまた年齢制限が上がっているかもしれません。それだけ年齢制限は相対的で決まったものではありません。また2007年10月から施行される「改正雇用対策法」により、より年齢制限のない再チャレンジ支援が促進されるようです。社会自体の高齢化もあり、今後は実力さえあれば年齢は関係のない時代になっていくと思われます。
(更新日: 2007年12月02日)
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